テリー型サドルの"テリー"とは

↑ 側面にリベット、下部にスプリングが付いていて一般的な革サドルよりはやや小ぶり、曲線の少ないシンプルな形をしたいわゆる「テリー型」サドル。

メーカーもユーザーも皆こういった見た目のサドルを当たり前のようにテリーと呼んでいる一方、そのテリーとはいったい何ぞやという部分については(少なくともネット上では)誰も触れておらず、ならばとググることしばらく。

Terry's Spring Seat Saddle
http://vintagebikescollection.com/terry39s_spring_seat_saddle/en
Herbert Terry and Sons
https://www.gracesguide.co.uk/Herbert_Terry_and_Sons

なんとか当たりっぽいページに到着しました。広告のサドル、見た目がまさにテリー型。

https://graces-guide-s3-live.s3.amazonaws.com/gracesguide/thumb/9/97/Im19310731Cy-Terry.jpg/447px-Im19310731Cy-Terry.jpg
1931年の"Terry"サドル広告。https://www.gracesguide.co.uk/File:Im19310731Cy-Terry.jpg より

Terry こと Herbert Terry & Sons についてはこちらのページが詳しく、1855年に釣具メーカーとして創業、1900年代にはばねを作るようになり、そのばねを活かしてアームランプ(ANGLEPOISE)やサドルなど製作。とくにランプは大ヒットして現在もブランドが健在、と。

https://graces-guide-s3-live.s3.amazonaws.com/gracesguide/thumb/f/f4/Im19250506MCyg-Terry.jpg/423px-Im19250506MCyg-Terry.jpg
外観は現代のテリー型そっくりでも中身は段違いにごつい本場のテリー。 https://www.gracesguide.co.uk/File:Im19250506MCyg-Terry.jpg より

page.auctions.yahoo.co.jp

わりと最近ヤフオクにも出てたようで、リベット抜け・破れありで落札価格5,500円也。


「テリー型サドルの元ネタは英国テリー製のサドルである」と結論づけるには何か決定打となる本の記述が別にほしいところですが、まあひとまずはこんなところで(実はこのテリー、まったく関係ありませんでしたーなんてことになったら逆に驚きですよ。逆に)。