『ロードバイク 本音のホイール論』

奥付をみると著者が元シマノの研究・開発担当とあり、その珍しさに興味を惹かれ図書館から借りてきた本。

内容は平易でさくさくと読み進められるものでしたが「フロントをタンジェント組にしたホイール」は「まずない」と書いてあったり、あるいはスポークテンションについて「形を維持できる最低限の張力でよい」と。

どうにも引っかかるのでググってみたところ、著者はこの本の出版前に(元シマノをウリにした)自転車部品の会社を立ち上げており、そこでの言動あるいは商品自体が色々アレということで結構な炎上をされたようです。2chではなるほどこの人がいたらから当時のシマノ製ホイールはダメだったんだ、なんてことまで書かれている始末。

「この本、根拠なしにとんでもないこと書いてるな」と思って奥付みたら名高い「○○大学」の文字、ってのはよくあるかどうかはわかりませんが多くの方が経験されたことあるのではないかと思います。なにごとも信じ込まない、なぜそうなるのかと疑問を持つ。大事ですねと改めて。

# もっとも、それが本当に"とんでもないこと"なのかどうなのか、シロートが軽々に判断できるものではないというのも事実。前述のスポークテンションにしたって「ん?」と引っ掛かりはするものの実際のところどうなのか。テンションゆるい=NGというのが大勢だけれど、そんなことはないぞというテスト結果を見せられれば(どんなテストなのかよくわからないままに)「お、そうなのかー」とふらふらそちらへ流れてしまう。難しいですね)